坂井紅介/Benisuke Sakai
2007年11月
展覧会  (2007.11.18[Sun])


ピアニストのフジ子・ヘミングさんが絵を描かれるのをご存知でしたか?
私は知人から画集『もうひとつの世界展作品集』をいただき、初めて知りました。
本に印刷された写真を見ただけですが、素晴らしいです。
本物を見に行きます!

画集をプレゼントしてくれた人は、神戸北野の画廊で絵を見たそうです。
(今も開催しているかどうか…?)
その画廊で面白い物を見つけました!と言って冒頭の写真を送ってくれたんです。
「これって紅介さんですよね?」
さあ、どうでしょう。
どう思います?

製作者は鉄筋彫刻アートの徳持耕一郎。
http://www.hal.ne.jp/saurs/
10年近く前まで、いくつかのバンドで山陰ツアーするたびに、スタッフとして付いてケアーしてくれていました。
その時もうすでにアーティストだったのに。
ジャズの現場に入ってミュージシャンとも深く関わりながら、音を絵にする作業を進めていたのでしょうか。
鉄筋を曲げて「線」だけで立体的な人物像を造り上げます。
ジャズミュージシャンの立体像を何体か完成させていたのは知っていましたが、私のものも?!
だとしたら嬉しいです。
写真は、後ろの壁にできた影も写っちゃってるそうです。
(製作者徳持氏の許可を得て掲載しています)

神戸北野の画廊で、フジ子ヘミングの作品とともに、私がベース弾いてる姿が展示されていたなんて!(もし私だとしたら)
光栄です!

画集にフジ子さんの言葉が載っていました。
石野見幸さん(ごめんなさい、私、美幸さんと書いていました。お詫びして訂正します)
http://mico3.com/
彼女の訃報以来、『命』のことが頭を離れない。
きれいごとだけで終わらせたくない彼女の戦い、日本の医療のことやメディアの取り扱いの話も伝え聞きますが、
彼女や彼女を応援してきた人達のバイブレーションが風のように私を包んでいる気がする。
そんな風に乗ってこの画集も届いたのかも。
ごめんね〜、皆さんを付き合わせちゃって。

『神様は必ず、それぞれの使命を与えて、全部違った人間に生まれさせた。
用もない人間を、この世に誕生させたりはしない。
みんなが主人公。
主人公として、与えられた命はしっかり生きないと』。


ボジョレー・ヌーボー  (2007.11.15[Thu])

ワイン通に言わせると、
BJN(こう略すのかどうか知りませんが)
なんてワインじゃない!のかもしれませんが、
私は毎年楽しみに解禁日にいただいております。
酒(ワイン)の神様や葡萄さんお日様さんに感謝する日のような気がして。
新米とか季節の旬な食材を味わう、いたって日本人的な趣向でBJNを楽しみにしております。
今年のは、
香りがまさに果実。色が綺麗なんじゃない?
そういえば、新潟の「器 」という店で、ピアノの野力奏一とデュオ演った時、
終わって、さあ飲むぞ!と思ったら、日本酒や肴とともにいきなりテーブルに白飯!
食通のコルゲンさんならずとも、
「おいおい、これから酒を飲もうって時に飯粒なんか出すなよ」。
ところが、さすが新潟、米どころ、美味いのなんのって、
酒のツマミに飯粒がなるとは!
食っちまいました〜
「器 」0252295239のマスター、実はかなりのセンスの料理人。蕎麦も打ちます。
ジャズクラブのマスターにしておくには勿体ない人間。ぜひご賞味あれ。
(そういえば、名古屋ラブリー0529516085のマスターもかなりの料理人だし、一関ベイシーのマスターも食べ物にうるさいし、ずいぶんいるなぁ…ジャズ通と食通の関係は?)

昨夜、TVで、月から地球を見たハイビジョン映像が放送されていました。
すごいっすね!
国内観光地からの中継みたいに、月からも鮮明な画像で見れちゃう。
実は私、
25年前に月行って、この目で地球見てきたことあるんです!…???
私が見た時は、もっと地球が巨大でした。
酔ってます?

いつだったかパリでコンサートあった時、その後2日間休みにして、
一人でボルドーではなくブルゴーニュ行きました。
ボーヌという街でペール・エ・フィス(父と息子?私、仏文卒)というワイナリーに行き、ワイン樽に思わず抱きついていたら、そこのお爺ちゃんが喜んでくれて。
(私よくやるみたいです。いつも年代物のウッドベースに触れているせいでしょうか、
大きい木が立っていたり、木造建築や古い家具があったりすると抱きついてみたり摩ったり。
エジプトのピラミッドの時は大きな石を撫で、抱きつき、なぜか舐めてみました。
ちょっと甘かったです)
そこのお爺ちゃん、喜んでくれて、
フランス語だったから私の勘違いっぽいんですが、
「ボルドーではワインのことをボトルを持つそぶりで表すが、
ブルゴーニュではワインを表す仕草は、農夫が鍬持って畑を耕すジェスチャーでワインを意味する」
みたいなこと説明してくれたんです。
感動〜!!
お爺ちゃんにも抱きついてました〜。
写真はそこで試飲した時に撮ったもの。

乾杯〜!
来てくれたあなたに、
酒に、命に、
地球に月にお日様に、
宇宙の不思議に、
仏になった人達に、
神々に。
11月15日。
今日はめでたく聖なる日。



『命』…。  (2007.11.12[Mon])

歌手、石野見幸さんが亡くなられました。
今日、TVでドキュメンタリーも放送されたのかもしれません。
私は8日に訃報を受け、その日の日記に書きましたが、HPには載せませんでした。
悲しい報せに偉そうなこと書いて…、そう思えたから。
でも、載せることにしました。
彼女や、彼女を応援してきた人達をちょっとだけ知る私から、紅日記を楽しみにしてくれている皆さんへ、メッセージです。

『命』…、

今夜はこんな話題です。
神の言葉を聞けるという人から、次の話を聞いたことがあります。
(正しくそのまま伝えることは私には無理なんですけれど…)
『命は、喜び楽しむために神からいただいたものです。
厄年は「人間」が考え出した素晴らしい知恵です。
人はその年齢になると体質も変化し、社会的環境も変わるからでしょう。
でも、厄年は「人間」が考え出した素晴らしい知恵ですが、「神」はその年齢の人間に災厄を与えるようには作っていません。
神は、人が人生を謳歌し喜び楽しむために、人に命を授けたのです』。

人生いろいろあります。
大変なことが多い気がするけれど、いいことも。
天命を全うする人間もいれば、早く逝きすぎる人も。
とても私が言えるセリフではないんですけれど…、
人生は謳歌しましょうね。
せっかくいただいている『命』…です。

歌手、石野見幸さんが神に召されました。
彼女の笑顔と明るい声はずっと知人達の記憶に残ります。
でも、もうすでに天国で輝いているかもしれません。
感謝。合掌。
(11月8日26時)


コメンテーター  (2007.11.10[Sat])

ピーター・バラカンさんと仕事しました。
あのまんまの人でした。
好きになりました。
軽いんです。軽薄の意味ではありませんよ(笑)。
ライトな感じって言ったら伝わります?
普通の日本語でコメントしてるんですよね。
難しい日本語を駆使して重々しくしている日本人評論家とは違って。
勝負は洞察力と世界観?
広くアンテナを張り、琴線にふれると、それを紳士の知識欲で整理していくんでしょうね。
小さい頃にディープなジャズの映像をリアルタイムで観て、引き込まれたそうです。
ライトな紳士は、
こちらの楽屋に何度も遊びに来たり、
打ち上げでは、見事な「ききて」となって盛り上げてくれたりと。
日本酒が好きとお見受けしました。

日記という、私的告白を世界に発信しているHP。
私もコメンテーターの一人?
ネット上に五万といる(もっといますね)。
以前のHPでは何も書かなかった私。
ついに私もコメントを…。
深く考えると、また書かなくなるので今日は考えるのヤ〜メたぁ。
ライトな紳士には程遠い私です。


ミシェル・ルグラン・ツアー  (2007.11.5[Mon])

11/2にミシェル・ルグラン MICHEL LEGRAND のツアー終わりました〜
ちょっとオチャメ過ぎるけど可愛いおじいちゃん。
数々の名曲、ピアノも現役、バリバリ上手かった〜。
ゲストの皆さん、そして一週間ずっと過ごしたポンタさんやチェコのオーケストラやスタッフ。
私もよくやった!
みんな、おつかれさま〜!

初対面の人間が数十名で一つのステージを創る。
全体像をあらかじめイメージできていたのは作編曲したルグランさんのみ。
それをみんなに伝えるためにリハーサルで彼が見せたエネルギーは凄かった!
体力ありました。
それをホテルに戻ってからも移動中も必死に取り組んできた我々、お見事〜!!

なぜか、ここで話は変わります。

ピアニストで編曲家の鈴木宏昌(コルゲン)さんが、ある人達を評してこう言ったことがあります。
「ヤツらは子供の頃からショービジネスの世界で育ったから教育も受けられなかったし世間の常識からも掛け離れて生きてきた。
でもヤツらは音楽を極めちゃった。
一つのことを極めた人間って、極めるまでの過程でいろんなこと気づくんだろうな。
人として大切なことをヤツらは音楽から学んできたんだよ」。

同じく、コルゲンさんとの会話、
コ:「紅介!ジャズミュージシャンでゴルフ上手い人間多いのは何故かわかるか?」

紅:「やっぱリズム感とかですかね」

コ:「違うんだなぁ。
普通の人間は、こんなに練習したのにコレッポッチしか上手くならないって感じて、練習するのがイヤになっちまう。
でも俺達ミュージシャンは、たくさん練習したってチットしか上手くならないのをいつも音楽で知ってる。
こんなに練習してチット上手くなっただけで嬉しいって感じるだろ?
練習するのを飽きない人種なんだよ。
だから上手くなる」。
ちなみに、
コルゲンさんが亡くなる前に、私に言った最後になってしまった言葉は、
「おい紅介、お前も練習しろよ?」。
ちとキツイ。(苦笑)
コルゲンさんが生きていたらルグラン公演に招待していたと思う。
やっぱりステージ上でハシャギ過ぎてたコルゲンさんがどんな辛口批評をしたか聞いてみたかった。
というわけで、
話はルグランに戻ります。

ルグランと姉弟愛溢れるヴォーカルのクリスチャンヌ・ルグラン CHRISTIANE LEGRAND。
ハープってこんなに素敵なことできるんだ、カトリーヌ・ミシェル CATHERINE MICHEL。
あっけらかんとした"人となり"、でも大輪の花の存在感、シャンソン歌手のクミコ。
やっぱり素敵だった飛び入りの森山良子。
小さな体に哀愁たっぷり、バンドネオンの小松亮太。
相談にも乗ってくれたオケのコンマスや、
英語通じなかったけど仲良く盛り上がったベースの二人。
最後まで自分のスタイルを持ち続け、見事に表現してみせた村上ポンタ秀一。
さすがでした!

感動や感慨、勉強。

いっぱいありますが、まずは当日のプログラムに走り書きして保管することにします。
皆さんにはお見せしません。ヘヘヘッ。
いつか思い出したら紅日記に小出しに。
音楽に国境はないが国籍はある。
素晴らしい人達といい仕事ができました。

公演4日目に大量のお煎餅を持ってオーケストラの楽屋3部屋を回りました。
チェコ人の口に合うかどうか。
全員喜んで食べてくれたようです。
その後彼らの楽屋階へ行ったら、エレベーターを降りた瞬間からその階がお煎餅くさかったです。
よかった。(ニコニコ笑)


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